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よもぎ

春に、よもぎを摘んでお団子にしたことがありました。
香りがよくて、柔らかな新芽のところだけを袋に詰めて洗って茹でて細かく刻んで。

豊かな恵みはわたしにはそのおしまいまで大切な存在。


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よもぎ



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ちいさな種の入っていたであろう粒は
よく見ると透き通る器のよう
両手を合わせてすくい上げるように。




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この、茎のライン




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何よりすきなのは表裏いろの違う葉のうねり
母に見せたかったよもぎ





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絵の苦手なわたしが糸ならイメージをかたちにできています。
それでも葉は難しくてまだまだ課題は残るけれど。



手にとって、そばでじっと眺めては
静かに置いて刺繍枠に持ち替えて刺し始めます。
ふっと香るよもぎ。
ひんやりとした作業場で懐かしい優しい香り。
また春を待とう。


よもぎはあたらしいかたちの鞄になりました。


枯れたものの作品が次々に生まれて
あちこちから静かな反響をいただいています。
正解がわからないわたしには、背中でそっと手を添えてくれるようなほんとうに大きな力です。

枯れているのに、力強く、生命力を感じるって。

もしかしたら、生花を乾かしたドライとは違うからかも。
わたしの枯れ草たちは、この姿になるまで
雨と陽射しと、冷たい雪と、そして風に
くる日もくる日もただそこにいてさらされてきたものたち。
きれいでいたいとか、もっとこういう場所で
なんて思うこともなく。


すべて幻
あるように見えたものはほんとうには無いもの

わたしはずっとそう思っているけれど
宿るものを感じるとしたら、ここにはもしかしたら永遠があるのかもしれない


今のわたしの熱の果てをみなさんがどんなふうに感じられるのかなぁ。。
ぜひ聞かせてくださいね。


楽しみなこと、きっと嬉しいこと
たくさんの笑顔と触れ合いに思いを馳せながら
今日もがんばります。







 




by nuitori | 2020-01-06 12:06 | 作品 | Comments(0)

細い糸で綴る刺繍の日々


by nuitori